Escape from the DEAD
一時間ほど射撃練習や武器選びなどそれぞれの時間を過ごし、時計の針は深夜一時を指していた。

「ふぁあ…」

組員にトカレフの使用方法を説明してもらい、自分なりに色々といじっていた要が大きく欠伸をする。

「眠いか?相沢」

チン、と小気味良い音を立てて日本刀を納刀した紅が言う。

「ええ…少し…」

学校を脱出してからというもの、自衛隊の車輌の荷台で僅かに睡眠をとっただけだ。

体が眠りを欲するのも無理はない。

「二階堂先輩は眠くないですか?」

「……」

手にした刀を下げた後、紅は少し困惑したように要を見た。

「なぁ相ざ…いや、要」

「え?」

紅の要に対する呼び方が変わった事に、彼は少し驚く。

「私も来生と同じように、下の名前で呼んではもらえないか…?」

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