Escape from the DEAD
「よし、立てるか」

小川が芹に手を貸して立ち上がらせる。

「まずはその汚れた服を何とかしないといけないな…歩けるか?」

芹の肩を抱きとめるように、小川は歩き始めた。

「昨夜の高速道路に、まだ自衛隊の物資輸送車輌が残されたままになっている。輸送している荷の中に、自衛隊の迷彩服があった筈だ。それに着替えるといい」

確かに脳漿や血痕、肉片までこびりついた芹の制服は、とても着ていられる状態ではない。

着替えられるのならば、芹は新しい服を入手したかった。

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