Escape from the DEAD
廊下に出て、靴箱の方へと向かう。

…やけに向かう先が騒がしかった。

やたらとゾンビ達の呻き声が聞こえる。

まさか。

嫌な予感を感じつつ、要は急ぐ。

そこには。

「やだっ!近寄らないでっ!近寄らないでってば!」

「来生、あまり接近しすぎるな!掴まれたら終わりだぞ!」

既に正門に到着していた紅と芹が、ゾンビの群れに包囲されつつあった。

要よりも先に正門に来て、脱出口を確保してくれていたのだ。

要を信じて、待っていてくれた。

その事に彼は胸が熱くなるのを感じる。

ならば、恩に報いなければ!

「二階堂先輩!」

芹を庇いながら素手のまま奮闘する紅に、要は木刀を投げ渡す!

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