勇者様?!
勇者?
ママ達が亡くなってから
3年が過ぎた…
残された私達は、ひとつ屋根の下で暮らしていた
生きるため、ヒスイの両親が残したパン屋を営みながら
「いらっしゃいませ」
「フランスパンあるかしら?」
扉のベルが鳴り振り向く
トパーズさんだ
トパーズさんは、よく様子を見に来てくれる近所のおばさん
ママ達のことを知らせてくれたのも、この人
「あと、ちょっとで焼きあがるはずです。後で届けますか?」
「悪いから、ちょっとくらい待つわよ?」
「ありがとうございます」
おばさんに、お礼を言ってパンを焼いているキッチンに顔を出す
「ヒスイ、フランスパンは?」
「えっとね…あと5分!」
キッチンでパンを作るのは、ヒスイとメノウくんの仕事
ちなみに、私とラズリがフロア担当
私もキッチンやろうかと思ったのに、"火傷する!"って言われ止められた