勇者様?!
「…ん」
目を覚ますと、白い天井が見えた
消毒液の匂いもする
あぁ…病院にいるんだ
「あら、ラピス。目を覚ましたのね?大丈夫?」
ベッドの隣に居たのはママだった
「…ヒスイは?」
「ん?病室の外にいるわよ?呼ぶ?」
ヒスイのことだから
私にケガをさせたことに責任を感じて
ココに居ないのだと思う
「うん」
頷くと、ママは病室を出て行った
そして、入れ替わりでヒスイが入ってきた
「ごめん…ごめんね…ラピス…俺をかばって」
泣きながら謝ってくるヒスイ
それを見てイラっとした
だから…
ばちーん
病室に乾いた音が響く
そして、赤く染まるヒスイの頬
私は、ヒスイの頬に平手打ちをした
「泣かないの!男でしょ?!」
叩かれた頬に手を当ててビックリしてるヒスイに言い放つ
「だって…女の子なのに…体に傷…」
「だからって泣いても、仕方がないでしょ?私は大丈夫よ!」
そうよ!
傷があるから何だって言うのよ