勇者様?!
「私、お姉ちゃんのとこ行くっ!」
「俺も行く!お店は、午後から開けよ!ラピス姉さんが先だ!」
お姉ちゃんは、誰よりもお兄ちゃんの帰りを待っていた
誰とも付き合おうとしないのは、お兄ちゃんを誰よりも信じていたから
なのに、こんなの酷いよ
コンコン…
ノックをしても反応がない
だから、そのまま入室した
「お姉ちゃん…?」
声をかけるとムクッと起き上がったお姉ちゃん
目が腫れてる
すごく泣いた証拠だ
「あの、ヒスイお兄ちゃんのこと…その…」
元気を出してなんて言えない
どうしよう…
考えていると、お姉ちゃんが口を開いた