勇者様?!

「大好き…愛してるよ…ラピス」


優しく呟き、ゆっくりラピスに近づく

そして、

唇に触れるだけのキスをした

二回目のキスは、俺の涙でしょっぱかった


「じゃあね…ラピス。元気でね。…さようなら」


そっと、頭を撫でて部屋を後にした━


━かったが、動けなかった

振り向くと、ベッドから伸びた手が、俺の服の裾を掴んでいた

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