水色王子とピンク姫


あたしと麻里とテニス部で、雪佳はサッカー部で、美由紀は吹奏楽部だった。


「それで、バスケにのめり込んでいって、高校でもやることにしたんだ」


なるほど。


美由紀もまだ吹奏楽部に入ってるし、好きなモノは好きなんだな~。


「なんかやることがあるっていいね」


「春香ちゃんは好きなこととかないの?」


好きなこと……?

好きなこと。

好きなこと。


「……ない…よ」


あたし、無趣味だったんだ!


今気付いた!


すると、長谷川君は小さく笑った。


「春香ちゃんらしいね」


「へっ?」


あたしらしい…。


…って何?


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