水色王子とピンク姫
へへっ。ザマーミロ!
「あらかじめ券買っといて他のやつ乗ればいーじゃん?」
そう言って美由紀が券売機に向かって歩き出した。
ちょい待ってー!
そんな券買っちゃったらジェットコースターに乗るの確実になるじゃん!
テレパシーで通じないかな。
「4枚ね」
雪佳も券売機へ向かって歩き出す。
おい!
何、券買おう的な雰囲気に仕向けてんだ!
まずい。これはまずいよ。
どうする……!?
「あのさ!待つってのもいいもんじゃない?」
とりあえず美由紀を止めた。
「え?」
「ワイワイしながら待って、やっとの思いで乗るってのもいーと思って!」
どーせ乗るなら待ち時間を他のジェットコースターに使うより喋りに使った方がマシ!
「じゃ、空いてから乗ろう」