水色王子とピンク姫


「思ったより恐くてリアルだったね」


修吾君と美由紀が楽しく話している。


「人がうじゃうじゃいたね」


「でさ、見た?あのお化け役の人!」


「見た見た!コケてたよね」


「あれには笑えた」


「ねー」


そしてその2人とは明らかにテンションが違う2人。


「……」


「……」


お互い、何も喋らない。


…し、死ぬかと思った。


美由紀と修吾君は何故あんなに平気でいられるんだろ。


あたしはよろめきながらベンチに座った。


「大丈夫?」


ジュースを差し出しながら修吾君が隣に座った。


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