水色王子とピンク姫


「ねーよ。ジュースぐらい自分で買ってこい」


「は?彼女だけに優しくしてると株価下がるぞ?」


「いーじゃんかよ」


え?彼女?


…あたし修吾君の彼女か!


そっか。忘れてた。


「しゃーねー。…林さん、何飲みたい?」


雪佳がニッコリ微笑みながら美由紀に言った。


「ジュース」


「オッケー。さくっと買ってくんね?」


さすが王子様。周りの気配りも忘れない。


なんか、雪佳の中に[王子様の心得]みたいのがあるのかな。


あるとしたら知りたい!


「次、軽いやつ乗る?」


「軽いやつ?」



って何?


「ジェットコースター。世界一のには少し劣るけど面白いやつがあるんだよ」


< 122 / 245 >

この作品をシェア

pagetop