水色王子とピンク姫
「ねーよ。ジュースぐらい自分で買ってこい」
「は?彼女だけに優しくしてると株価下がるぞ?」
「いーじゃんかよ」
え?彼女?
…あたし修吾君の彼女か!
そっか。忘れてた。
「しゃーねー。…林さん、何飲みたい?」
雪佳がニッコリ微笑みながら美由紀に言った。
「ジュース」
「オッケー。さくっと買ってくんね?」
さすが王子様。周りの気配りも忘れない。
なんか、雪佳の中に[王子様の心得]みたいのがあるのかな。
あるとしたら知りたい!
「次、軽いやつ乗る?」
「軽いやつ?」
って何?
「ジェットコースター。世界一のには少し劣るけど面白いやつがあるんだよ」