水色王子とピンク姫


「は?」


「どこで無くしたのか、分かんない」


「はぁ!?」


「さっき気付いたんだよ。どこで落としたかなんて、分かるハズないじゃん」


なぜかムキになるあたし。


「だけどだいたい分かんだろ、どこらへんかとか」


「だから、分かんないんだって言ってんじゃん!」


なぜか涙が出た。


それにはさすがに雪佳も驚いたようで。


「…何で泣いてんだよ~」


雪佳は子供をあやすように優しく頭を叩いた。


「知らない…」


本当、意味分かんない…。


「…まったく、子供かよ」


「…子供だよ」


ん?


子…供……?


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