水色王子とピンク姫


「わりぃ」


「こっちは大変だったんだからな!」


「……あぁ。見れば分かる」


そう言って修吾君はくすっと笑った。


あ。


雪佳、学ランだ!


いつもはブレザーだから、なんか新鮮。


だけどその黒い学ランはヨレヨレになっていた。


「意味わかんねーけど、第二ボタン取られそうになったし」


崩れた学ランをピシッと着直して言う。


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