水色王子とピンク姫


「姉ちゃん」


「何?」


「俺ってバカだね」


「……え?」


今更じゃん、と言おうとしたけどやめた。


なんか分からないけど日向は思いつめている。


なんでだろう。


「葵が彼氏持ちなんて気付かなかった」




「…………はぁ!?」


今なんつった?


葵に?


彼氏がいる?


「昨日いきなり言われてさ。俺バカだね」


「……大丈夫。あたしもバカだから」


あたしは日向の頭をポンと叩いた。


< 211 / 245 >

この作品をシェア

pagetop