水色王子とピンク姫


好きあってるから付き合うワケなんだけど。


あたし……。


気付いたよ。


大切なモノは、失って初めて大切さが分かるね。


無意識にケータイを手にして電話をかけていた。


『もしもし』


出たのはあたしの優しい彼氏。


好きになってくれた彼氏。


「修吾君?話したいことがあるんだけど、会える?」


『うん。じゃ春香ちゃん家のそばの公園でいい?』


「いいよ」


電話を切り、コートを着た。


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