水色王子とピンク姫


修吾君はあたしを見てニッコリ笑った。


「うん」


修吾君は、優しすぎるよ。


あたしには勿体ないくらい。


きっといい人を見つけるよ。


ありがとう。


「…………あ」


修吾君は空を見上げた。


あたしも釣られて空を見る。


「雪……?」


ふわふわと白い雪が舞い降りていく。


それを見て、頭痛がさらに酷くなった気がした。


やばい……。


「キレーだね!」


痛みを我慢して笑った。


「うん、そーだね」


あ……れ?


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