水色王子とピンク姫


俺は部屋から、春が行った方向をずっと見ていた。


春……。


大丈夫かな。


酷い目にあってなきゃいいんだけど……。


しばらくして、部屋に父さんが入ってきた。


「雪佳のケータイを、春香ちゃんに渡したんだな?」


「うん」


どうやら俺のケータイにはGPSがついていて、場所は特定できたらしい。


それが唯一の救いだった。


「春……」


翌日、犯人が捕まって春が入院した。


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