水色王子とピンク姫
…っつか、男子めっちゃ背高いくなってない!?
さすが成長期。
でも、みんな性格は相変わらず小6のまんまだけど。
「雪佳!遅いじゃんかよ!」
男子の声でみんなが一斉に振り向いた。
やっと来た。
欠席じゃなかったよ。
でも、何この人気ぶり。男子にも、女子にも。
雪佳って小6もクラスの中心的存在だったからなぁ。
「ごめん!家でちょっとあってさ!」
そう言って笑いながら体育館に入る雪佳。それを女子達はうっとりした目で見ていた。
「櫻田君、めっちゃカッコよくなってない!?」
香澄が小さな声で、興奮ぎみにあたしに言った。