水色王子とピンク姫
本とドロケイ
結構盛り上がってきた頃、香澄が大きな声で、
「じゃ、適当に校内を回っていーからね!ただし、2時間だけだから!」
そして、「解散っ」と付け加えて言った。
「は~い」
さて。
どこまわろっかな~?
「麻里!行こ!」
「うん!」
なんか、貸し切りみたいで得した気分!
「小5の時にあたしと麻里、理科室に閉じ込められたことあったよね~」
「え?」
…どうやらこの自由人はその大事件を忘れてるらしい。
あの時、麻里めっちゃテンパってたのに。
「それより聞いて!さっき、石崎君がいたんだけど」
あれ?まさかの思い出す気もない?
って、石崎君…?