<<side続編>>双子とあたし。
「永劫、愛し続けるから…」
「悠太…」
「離さないから…」
「悠太っ!」
気が付くと、俺は一方的に告げていたらしい。
それで嫌われたのではないかと心配になっておろおろすると、薫は諦めにも似た表情で微笑んで、それからぎゅっと俺の背中に手を回して抱きついた。
俺も、自然と薫の腰に手をあてる。
「あたしもね、好きなんだよ?悠太が一番大好きなの。守られるのは嬉しいよ?でも、無理しないで…?」
「うん…」
「あたしは離れないから、無理しないで?……悠太って、自分の不満を言わないから心配なんだもん」
「うん、ごめん」
「謝らないで?あたしたち、これから夫婦になるんでしょ?二人の欠点はお互いで補えばいいじゃない?ね…?」
薫を見ると、一層幸せに包まれた顔をしていた。
俺たちは見つめ合う…。
すると、薫はゆっくりと瞳を閉じた。
俺もそれに惹かれるように近づく…
が、本当に重なる直前でここは公衆の面前だと気付いた。
なんだか急に恥ずかしくなり、続きは家ね、と最大限甘い声で薫を魅了させ、顔を見ずに手を無理やり引っ張った。
「ちょっ…、悠太?」
困惑の表情であろう薫の声を背中で感じながら、家に真っ直ぐ帰った。