<<side続編>>双子とあたし。
時は小一時時間ほど遡る。
今日は気だるい。
そう思ったのはお昼休みの時だった。
「なんか、だるいなぁ…」
「大丈夫?確かにちょっと顔色が悪いかも…?」
同僚にも心配され、薫は無理な笑顔をつくった。
「うん、今日は頑張る」
「でもそんな姿じゃ患者さんに示しつかないじゃない!」
「うん、そうなんだけど…」
「何か揉め事でもあったの?」
「うーん…」
揉め事、ではない。
ただ単に心配なだけである。
それが原因でここ数日調子が上がらないのかはわからないが…。
「相談になら、すぐにのるよ?」
同僚はよく薫を気遣ってくれる。
それは薫にとっては有難いことだし、以前にも悩みを聞いてもらったりもした。
今回もできればしたい。
この悩みを彼女に告げればどんなに楽だろう?
きっと良い助言を与えてくれるに違いない。
だが、…――――――。