<<side続編>>双子とあたし。
「それに…、それにっ…―――――!」
もっと決定打になるようなことを言おうとした薫の唇を悠太が塞いだ。
「ん…!」
悠太の重みを全身で感じていた。
特に唇からはその熱が伝わる。
悠太は薫の両手首をそれぞれ掴み、彼女の抵抗を妨げた。
その前に、そもそも抵抗をしていなかったのだが…。
一旦それを離し、薫を見つめる。
その差数センチ…――――。
「待っててくれて、ありがとな」
「悠太…」
また唇を塞ぐ。
熱くて深いそのキスは、二人の愛を確かめるかのように、何度も何度も幾度となく繰り返された。
しだいに脳へ酸素が行き渡っていない錯覚に陥る。
「悠太…、もう…限界、だよ」
「そんな声で…」
悠太は薫の手首をひとつにまとめあげ、残った手で髪を撫でた。
「俺を誘惑してんの?」
―――――…いやいやいや!え、何?!今あたし誘惑してたの?マジで限界なんだけど…
「ホントに誘惑してんのか、って顔してるね」
―――――…読心術っ?!
ここで説明を加えておくと、薫にはしゃべる余裕がないので心で呟くのが精一杯なのだ。