<<side続編>>双子とあたし。
「今回も歌詞を書いて、それから曲を合わせるんでいいか?」
「「「はーい」」」
一輝の提案に一同は声を揃えた。
「はいはーい、今回の歌詞は俺が書きたーい」
身を乗り出したのは昂太だった。
「昂太で平気かよ…?」
俺は不安になって一輝に目線を合わせた。
「まあ…、いいんじゃないか?たまには昂太で」
「確かに、毎回悠太が書いてるし…今回は昂太に任せていいと思うよ」
一輝も慎司も肯定的だった。
「というか、曲も任せなさーい!この昂太様にかかればちょちょーのちょで出来るから!」
「それを言うなら『ちょちょいのちょい』だろ?」
「やればできる子なのよ、俺って!」
「無視かよ…」
何故か、俺の意見は全く取り入れられないまま今回の曲は歌詞ともに昂太に任せることになった。
どんな曲にするのかと一応尋ねてみると、
『ヒ・ミ・ツ(ハート)』
と口元に指をあて、ウインクをされたのでもうこれ以上昂太の曲作りに口を出さないことに決めた。