<<side続編>>双子とあたし。
嬉しいにこしたことはないのだが…。
そして薫は熱い視線に気づく。
「ゆ、悠太…」
口をぽかんと開けて呆然と立っていた。
一方店員はというと、ニコニコと悠太の一歩後ろにいた。
「ご…ごめんっ…!やっぱり似合わなかったよね。ちょっとあたしには大人すぎるって思ったもん」
――――…こんなのを着られるのが奇跡なくらいだよ。
そう思っていたのだが、
「違うよ、薫…。自分の姿、鏡で見たか?」
「え、……まだだけど」
「姿鏡は後ろにございますよ。振り返ってみてください」
ゆっくりと、恐る恐る後ろを見ると…
「え、誰…?」
自分が自分ではないみたいだった。
だから思わずそんなことを言ってしまった。
「似合わないはずがない…、むしろ…―――――」
そう言って振り向いた薫の後ろへと歩み寄り、そっと腰に腕をまわした。