<<side続編>>双子とあたし。




―――――
―――




「ただいま…」




と、一応我が家に声をかける。




薫はまだ帰宅していないらしい。


最近は残業が多いらしく、俺よりも帰りが遅い。



ずっと起きて待っていると、先に寝ててよかったのに、と苦笑混じりに言う。



だけど、同棲者―――俺の愛する人より前に寝てしまうというのはなんだか腑に落ちない。



だから、結果として薫を待ってしまうのだ。





最近はマスコミが後をつけてくるような気配はなくなった。

もしかしたら、スキャンダルを狙ってどこかに隠れているのかもしれないが…。





……俺のプライベートが筒抜けになってしまうのは仕方ない。

しかし、薫まで巻き込んでしまう恐れがある。



いや、実際既に起こっているのだが…―――――。




薫もそんな気配を時々感じるらしい。




ただの新米看護士なのにね、と笑っていたがきっと嫌な思いをしているに違いない。




ここで俺がなんとかしなくてはいけない立場なのだが、良い方法が見つからない。












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