<<side続編>>双子とあたし。



「うん…」



薫は気になって昂太を見た。


すると、ちょうど目が合った。



昂太も薫が気になって盗み見ていたのだ。




「昂太くん、」



薫はそっと昂太の傍に寄った。



「あたしたちの結婚式、来てくださいね?」


「………」



首をかしげて同意を求めたが、昂太は頬を赤らめたまま何も言わない。



「昂太くん…?」



するといきなり薫の両手を掴み、自身の手で包み込んだ。


「あっ!昂太、このやろっ!」



悠太の言葉には目もくれずに、じっと薫だけを見つめた。




「『俺たちの』…じゃ、いけませんか、薫さん?」


「昂太っ!」



悠太の手が昂太の頭を掴んだ。


二人でまた揉み合いになっていると、薫は微笑んで、昂太くん、と呼んだ。



「気持ちは嬉しいけど、あたしは悠太の傍がいいの。五年も待ったからね」



昂太は肩をガックリと落とした。



「―――――――失恋」



本当に残念そうに言うので慎司と一輝が昂太の頭をぽんぽんと撫でた。



「気に病むな、昂太」


「そうだね、薫ちゃんはべっぴんさんだけど、二人は相思相愛だから俺たちが入れる隙間はどこにもないよ、きっと…」








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