<<side続編>>双子とあたし。
「…一体、どうしたものか」
俺はリビングのほぼ中心に位置しているソファーに腕組みしながら座った。
「………」
沈黙が俺の周りをつきまとう…。
――――――…そうだ、一輝に相談しよう。
我ながらに名案だと思い、携帯を取るために席を立った。
――――…一輝は外国に行く時より前から想い人がいたと聞いている。
だったら、何かアドバイスを貰えるのではないかと期待した。
電話帳を開き、彼の携帯番号を画面に出した。
………数回のベルの後、悠太か?、という低い声が聞こえてきた。
「悪い、仕事で疲れているだろうに…」
「………そうだな、今日は一段と昂太がうるさかったもんな」
「…………ごめん」
俺の遠慮した声に、いや大丈夫だ、と笑った声で返してくれた。
「だいたい、なんで悠太が謝るんだよ。普通は昂太だろ?」
「確かに…」
「ま、別に俺は昂太にも怒ってはいないけどな」