<<side続編>>双子とあたし。
そう思った矢先、次々と言葉が出てきた。
――――――…俺、嬉しいんだろうな。
自分のことなのに、定かではない。
でも、この言葉の羅列を見ればわかる―――――
「……こんなにも、悠太と薫さんに幸せになってほしいんだ」
残っていたビールを飲み干して、改めて集中して書き始めた。
残りのビールの味は、初めて飲んだ時と同じような昂太を包み込むほろ苦さだった。
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――――――――
「………できた」
ふと気づいて窓に目を向けると、そこには朝日が昇っていた。
美しく照らすそれは、昂太の曲を称賛しているように輝いていた。
「…悠太、薫さん、―――――…おめでとう」
完成した曲の用紙をほんのり愛しそうに眺めて、昂太はゆっくり微笑んだ。