REAL HOPE Ⅲ



“そいつ”とは紛れもなくマリアさんの事で


女の子をそいつ呼ばわりするのはどうかと思いつつも


レツに突っ込むほどの気力はなく、私はマリアさんに頭を下げると車へと乗り込んだ。



ヒヤリとしたシートが体に染みる。



運転席にもう総ちゃんはいなくて、久々に乗ったこの車は知らない人が運転している



私はレツの肩に頭をのっけると、引き寄せてくれるその温もりに瞳を閉じた。





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