REAL HOPE Ⅲ



波打ち際まで行くけれど、さすがにこの季節…いくら私が馬鹿だとはいえ靴を脱ぐなんて事はしない。



波が来そうで来ない砂辺に「よいしょっ」と言って座った私にレツが少し笑いながら私の隣に腰をかけた。



レツは良く笑うようになったと思う。



始めの方なんて、怖いし無愛想だし無口だし…まさかレツと私が付き合うなんて思っても居なかった



「ほし~」



あの時助けてくれたのが…



「欲しい?」



「欲しいじゃなくて、星だってば!!」



あの時声をかけてくれたのが…



「あぁ、星な」



レツで良かった。




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