REAL HOPE Ⅲ



「貝殻あるかな」



砂浜を見つめながらポツリと呟いた私に



「見えねぇだろ」



レツの呆れた声が上から聞こえてくる。


そりゃそうだ、夜だし見えるわけないよね




「探したかったなぁ」ブウブウ文句を言う私に



「また来りゃあいい」



「……」




そのレツの言葉に、私はだんまりしたまま返事をしなかった。


だってその約束は出来ないから…だから私は返事をしなかった。




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