REAL HOPE Ⅲ



「私、三年四組の吉崎マリアって言います」



彼女はそう言うと、可愛く一礼をして帰っていった。



いやぁ、ツカサの幼なじみだとは思えないほどのお上品さ



そして美しさ。



あ、でもツカサも顔はイケメンか



なんて思いながら私も教室へ入る




だから深く考えていなかった。


マリアさんがツカサにメールを出来ない理由も



彼女が幼なじみだと言ったとき、まるでそこには溝(ミゾ)があるかのように“一応”という言葉が付け足されていた事も





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