『ただ片想いに戻っただけなんだ』
4、溺れる
秘密。
誰にも秘密。
秘密の恋。
そういう「秘密」という関係が。
言葉が。
ドキドキして楽しかっただけなんだ、きっと。
......彼は。
そう。
今思えばただそれだけで、
私じゃなくても良かったんだ。
『ん?』
私と目が合ったとき浩は、どうした?という顔でこっちを見る。
私が何もないよっていう言葉の代わりに、ゆっくり首を横に振ると、
浩は決まっていつも、
『ん。好きやで』
と、少し真顔で、少し笑って、私の瞳を見つめる。
そんなとき私は、嬉しくて、ちょっと照れて。
どう反応していいのか分からなくて、いつも下を向いて微笑む。
『そういうところも可愛い。実久って照れ屋よな』
浩は私が照れて赤くなると、いつも嬉しそうに笑ってそう言った。
そんな浩の言葉に、笑顔に、私は全身で溺れた。
『今日は仕事の終わり時間早いし、俺の地元までご飯食べに行ってみる?』
『うん、行きたい』
浩の地元は職場から車で一時間と少しかかる場所。
毎日そんな距離を通勤しているのにも関わらず、
浩は私と毎日でも会いたいと言って、毎日のように夜デートをしてくれた。
帰るのは朝方。
そしてまたそのまま少し寝て、職場へと向かってくれていた。
そんな浩の行動が、
「本気で好きでいてくれているんだ」
そう私を勘違いさせたんだ。
優しいけど、冷たい人。
大好きで、大嫌い。
誰にも秘密。
秘密の恋。
そういう「秘密」という関係が。
言葉が。
ドキドキして楽しかっただけなんだ、きっと。
......彼は。
そう。
今思えばただそれだけで、
私じゃなくても良かったんだ。
『ん?』
私と目が合ったとき浩は、どうした?という顔でこっちを見る。
私が何もないよっていう言葉の代わりに、ゆっくり首を横に振ると、
浩は決まっていつも、
『ん。好きやで』
と、少し真顔で、少し笑って、私の瞳を見つめる。
そんなとき私は、嬉しくて、ちょっと照れて。
どう反応していいのか分からなくて、いつも下を向いて微笑む。
『そういうところも可愛い。実久って照れ屋よな』
浩は私が照れて赤くなると、いつも嬉しそうに笑ってそう言った。
そんな浩の言葉に、笑顔に、私は全身で溺れた。
『今日は仕事の終わり時間早いし、俺の地元までご飯食べに行ってみる?』
『うん、行きたい』
浩の地元は職場から車で一時間と少しかかる場所。
毎日そんな距離を通勤しているのにも関わらず、
浩は私と毎日でも会いたいと言って、毎日のように夜デートをしてくれた。
帰るのは朝方。
そしてまたそのまま少し寝て、職場へと向かってくれていた。
そんな浩の行動が、
「本気で好きでいてくれているんだ」
そう私を勘違いさせたんだ。
優しいけど、冷たい人。
大好きで、大嫌い。