キスシリーズ~バカ、キス、好き~ 短編


「オレのこと、嫌いなん?」


そう言われて、あたしは首を振る。


「好きだけど…恥ずかしいよ…」


「教室があかんかったら屋上にする?」


首を傾げてあたしを見てくる隆浩。


「だから、なんで学校なの!?家じゃダメなの!?」


「あかん、ムード出えへんやろ」


「ムードなんかいらないでしょ!?あたしは恥ずかしいの!!」


「せやかて、水樹のその顔可愛いんやもん♪いじめたなる」


はぁ!?


「訳分からないこと言わないで!!」


あたしはまた近づいて来る隆浩を突き飛ばす。


ガラッ


突き飛ばしたと同時にドアが開いて、あたしはビクッと肩が上がった。


「あっ、まーたやってんの?タカとみっちゃん」


悠だ…。


コイツには見られたくなかった。


「いつものことでしょ、大方、タカが水樹の恥ずかしがった顔が可愛いからいじめたくなるって感じでしょ?」



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