手紙~拝啓、先生さま~
「…あんたには塾に通ってもらうから。」
「…。」
……………は?
「このままだと、文系でも辛くなるから。」
「ちょっ…ちょっと勝手に決めないでよ!」
「もうあんたの意見聞かないことにしたから。…あ、それと」
「…何?」
「塾、今日からだから。」
「え、」
「はい、これとりあえず行き方はこれ見たら分かるだろうから。」
いやいやいやグーグル地図コピーしたの渡されても…
「ちゃんと行きなさいよ。」
「…はぁあああ!?」
母親は、勝ち誇った顔で家のドアを閉めた。
いや…そんなドヤ顔されても…
てか突然そんなこと言われても…
てか塾て…
しかも嫌いな数学?
…はぁ。
マジ、最低。
―こうして、私は親の意向で無理矢理、塾に通うようになった。