HELLO
えっ、違う…?

「あの人は、継母なんだ。

俺の本当の母さんは、5歳の頃に病気で亡くなった。

それから10年後、俺が15歳の時に親父があの人と再婚したんだ」

遠い昔話を語るみたいに、淡々とした口調で祐二が話した。

「そうだったんだ…」

自分が言ったくせに。

自分が正直に感想を言っただけなのに。

私は、地雷を踏んでしまったような気がした。

「それで…今、母さんは具合が悪くて療養生活をしているんだ」

「えっ、お母さんって病気なの?」

そう聞いた私に、
「うん」

祐二が首を縦に振ってうなずいた。
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