HELLO
「私がそんなことで祐二を嫌いになると思った?

罪を犯したくらいで、祐二を軽蔑すると思った?

そんなの違う!」

声を荒げて怒鳴る私を、祐二はただ見つめていた。

「祐二の抱えているものをわかってあげたかった。

それで役に立てるなら、祐二の力になりたかった。

祐二が1人で悩まないように、そばにいたかっただけだった。

なのに、ダメなの?」

私の目から涙があふれてくる。

情けなくて、悔しくて、涙があふれてくる。

「私じゃ、祐二の役に立てないの?

祐二を支えることができないの?

私、祐二の力になりたいのに…」

泣きながら言った私に、祐二が目を伏せた。
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