HELLO
「まあ…とりあえず、山崎さん」

「あ、はい」

突然改まった様子のシロさんに名前を呼ばれた。

「祐二くんはこんなヤツですけど、どうぞよろしくお願いします」

シロさんはペコリと私に向かって頭を下げた。

「それと」

耳を貸してくれと言うシロさんに、私は言われた通り彼に耳を貸した。

「もし祐二くんが怪しいと思ったら、僕に調査を…」

そう言ったシロさんの頭に、
「シロさん!」

「あなた!」

祐二と信子さんのダブルパンチが飛んできた。

「ギエッ!」

シロさんは潰されたカエルのような鳴き声をあげた。

「主人がすみません」

目を回しているシロさんを支える信子さんを最強だと思った。
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