ＨＥＬＬＯ
懐かしくなって話した私の昔話に、祐二は黙って耳を傾けて聞いている。

「そんな私の考えが変わったのは３年前、さいマサさんの大学の時の友人の月人さんとジウさんの結婚式の司会者を任されたことがきっかけだった。

そりゃね、嫌だったわよ。

仕事とは言えど、何でやんなきゃいけないんだろうって思った。

私以外にも司会をやれる人いたじゃないのって思った。

そう思っても仕方がないから２人の結婚式に出たの。

そしたら、その場にいたみんなはすごく幸せそうだった。

月人さんもジウさんも、その場にいた全員の顔がみんな幸せそうに笑ってた。

ああ、こう言うことなんだなってその時私は思った。

私の仕事は幸せを売るのが仕事なんだなって思った。

幸せを売って、その人を笑顔にさせるのが、結婚相談所の仕事なんだってそう思った」

今でも時々、式場で目にしたあの幸せな笑顔を思い出す。
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