HELLO
面倒なもんって、文字通り大変ですよ!

「面倒なもんって、どう言う意味なん?」

ショートケーキを食べていた親太朗が百合子ちゃんに質問した。

百合子ちゃんは眉間にシワを寄せると、食べかけのプリンをテーブルに置いた。

「院長先生、かなりと言っていいほどの女タラシやねん」

「ま、マジですか…」

私の唇から出てきた言葉は、それだった。

確かに納得できるかも知れない。

いきなりキスしてきたくらいだし、プロポーズしてきたくらいだし。

「姉貴、それホンマなん?

姉貴の作り話ちゃう?

院長さんを狙うために杏樹にウソついてるんちゃう?」

そう言った親太朗の背中を百合子ちゃんはピシャンとたたいた。

「そんな訳あるかい!

第一、ウチ結婚してんねんで!?」
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