HELLO
背中をたたかれてゲホゲホと咳をする親太朗に、百合子ちゃんがマシンガンのように言った。

言葉は悪いけど、もっともです。

「しかし、厄介なもんに絡まれてしもたなあ」

百合子ちゃんは腕を組んで、眉間のシワをますます深くした。

「姉貴、怖いもんがあるわ…。

って言うか、そんなに院長さん厄介なん?」

そう言った親太朗に、
「厄介って言う言葉で済むんやったら、ウチも悩まん。

狙った女に対しての執着はすごいんやで!?

自分の欲しいものは腕づくでも奪う主義者や。

鬼や!

鬼畜や!

冷酷非情や!」

またも百合子ちゃんはマシンガンのように言った。
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