夜の園


 「あははー♪面白い程に上手く行ったねぇ?桜♪」

 『…そうね。でもあんたにはまだ手伝ってもらうわよ?時雨。』

 「…かしこまりましたお嬢様?」

 『待っててね…アゲハ。今すぐ貴方にふさわしい女になるから…。』

 その瞳に宿るのは

 狂おしい程の恋慕の情と

 切なげな彼女を想う、

 慈愛の心。

 登ろうとしているはずなのに。

 彼女は落ちていく。

 彼女を愛したがゆえに。

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