夜の園
いつも想っていたのは
私が微笑むのは貴女だけ。
貴女以外の人なんていらないわ。
貴女のそばにも、私のそばにも。
微笑むのはいつも、貴女だけ。
頭に貴女の顔を浮かべて、
私に微笑むその顔を想像して、私は
蜜に群がる愚かな虫たちに微笑む。
…すべては貴女のそばにいるため。
時雨を見ても、いくら美しい、格好良い
そう呼ばれる男たちを見ても私は
貴女といるときほど胸を高鳴らせることはないわ。
…貴女と出会ってから私は
人が犯してはならない最大の禁忌の2つを破ってしまったわ__。
汚らわしいこの躯を
美しく、清らかに。
…それが仮初だったとしても。