☆ハイローハート
「さいっあく」
教室に向かって廊下を歩きながら、「髪は女の命!」とあこはご立腹である
彼女がしきりに両手を髪に差し入れて手ぐしで整えているため、代わりにゴミを持たされているアタシもご立腹である
教室のゴミ箱にポイっとすると、アタシの机の上に見慣れない何かが置いてあるのが見えた
近寄ってみると、逆さにつるされた男の絵が描いてある
……こわっ
呪いかけられた!!
あいつか
あの刃傷沙汰の先輩か??
なんて思いながら視線をずらすと、またペンがある
もちろん、そこには“MJ”と記名されていて……
「またMJ~?」とひとり呟くと、となりの真木さんが反応してくれた
「MJ?それ多分間山さんのだよ~」
「マヤマ?」
「うん、隣のクラスの間山さん、よくお昼休みこのクラスにきて色んな子を占ってあげてるもん」
「占い?」
「タロットとかね、手相とか、四柱推命もできるって言ってた気がする」
その時点で占い大好きのアタシは次の休み時間に隣のクラスへ行く気まんまんだった
「真木さんも占ってもらった??」
「真木さんってやめてよ~、真木ちひろだから、ちひろでいいよ?
諸岡さんは花谷さんに“モロ”って呼ばれてるよね~?」
「うん、モロでいいし、花谷はあこでいいよ」
ついでにあこの分まで返事する
「アタシは占ってもらったことないけど、占ってもらった子は“当たるー”って言ってた」
それは、ますます占ってもらわなくては……
シャーペンとボールペンとタロットカード一枚
……いや、忘れすぎやろ
ドアが開いて先生が入ってくる
あこを見ると、手鏡を見ながらまだ髪を整えていた
教室に向かって廊下を歩きながら、「髪は女の命!」とあこはご立腹である
彼女がしきりに両手を髪に差し入れて手ぐしで整えているため、代わりにゴミを持たされているアタシもご立腹である
教室のゴミ箱にポイっとすると、アタシの机の上に見慣れない何かが置いてあるのが見えた
近寄ってみると、逆さにつるされた男の絵が描いてある
……こわっ
呪いかけられた!!
あいつか
あの刃傷沙汰の先輩か??
なんて思いながら視線をずらすと、またペンがある
もちろん、そこには“MJ”と記名されていて……
「またMJ~?」とひとり呟くと、となりの真木さんが反応してくれた
「MJ?それ多分間山さんのだよ~」
「マヤマ?」
「うん、隣のクラスの間山さん、よくお昼休みこのクラスにきて色んな子を占ってあげてるもん」
「占い?」
「タロットとかね、手相とか、四柱推命もできるって言ってた気がする」
その時点で占い大好きのアタシは次の休み時間に隣のクラスへ行く気まんまんだった
「真木さんも占ってもらった??」
「真木さんってやめてよ~、真木ちひろだから、ちひろでいいよ?
諸岡さんは花谷さんに“モロ”って呼ばれてるよね~?」
「うん、モロでいいし、花谷はあこでいいよ」
ついでにあこの分まで返事する
「アタシは占ってもらったことないけど、占ってもらった子は“当たるー”って言ってた」
それは、ますます占ってもらわなくては……
シャーペンとボールペンとタロットカード一枚
……いや、忘れすぎやろ
ドアが開いて先生が入ってくる
あこを見ると、手鏡を見ながらまだ髪を整えていた