☆ハイローハート
「これは相性というより、あなた自身の問題だけれど……
大切なものを見落とす運勢にあるみたい
結果的には気付くんだけれど、その頃には手遅れになっている可能性が高いから」
「それと性交渉と何の関係があるわけ?」
……ナルもつられて“性交渉”と言っている
「そうね……
一つは、あなたの彼女はキラキラと光って人を吸い寄せる運勢を持っている
だけど光って見えるのは、蜘蛛の巣よ
今あなたはその蜘蛛の巣が反射する光に誘われて、手を伸ばしている状態
性交渉すると、完全に捕らわれてしまう」
場のみんなが息を飲んだ瞬間、理一の携帯が鳴り響いた
プチンと緊張の糸が切れて、あこが「さやか、こわ」と身震いしている
MJがそれを聞いて微笑んでいる
「大丈夫よ、蜘蛛の毒で恍惚状態に陥るから」
「そっりゃ、学校のアイドルと性交渉ってなったら誰でも恍惚状態に……イッテー!
殴んなよ、あこ!!
みんなそう思ってるに決まってるだろー、なーとよき!」
突然矛先をむけられたとよきは携帯を見たまま
「とよきもそう思ってるの?」
あこに聞かれると、「俺は思ってねーけど」と態度も白々しい
「あ、キッタネー!自分だけ硬派ぶりやがって」
「ナル、顔がかわいかったらええの?
見栄えのいい女っていう入れ物やったら、中身なんかなんでもいいってこと?」
言い方が冷たくなってしまって、慌てて笑顔を取り戻した
「ナル、サイテー」
きわめて明るいテンションでそう言うと、ナルも微笑み返してくれて、一安心
理一が「うん、バイバイ」と電話を切ると、MJはさっきまで指を行き来させていた紙を折りたたんだ
「ごめん、で、続きは?」
「どこまで話したかしら?」
「えっと……」
「ああ、性交渉をなぜ待った方ががいいかって話ね」
MJは涼しい目を一旦伏せる
「一つ目の理由はさっき言ったとおり
で、二つ目は、やっぱりあなたが大切なものを見落とす運勢にあることよ」
「何を見落としてるわけ?」
「さあ?」
「さあ……って」
理一は眉を寄せた
大切なものを見落とす運勢にあるみたい
結果的には気付くんだけれど、その頃には手遅れになっている可能性が高いから」
「それと性交渉と何の関係があるわけ?」
……ナルもつられて“性交渉”と言っている
「そうね……
一つは、あなたの彼女はキラキラと光って人を吸い寄せる運勢を持っている
だけど光って見えるのは、蜘蛛の巣よ
今あなたはその蜘蛛の巣が反射する光に誘われて、手を伸ばしている状態
性交渉すると、完全に捕らわれてしまう」
場のみんなが息を飲んだ瞬間、理一の携帯が鳴り響いた
プチンと緊張の糸が切れて、あこが「さやか、こわ」と身震いしている
MJがそれを聞いて微笑んでいる
「大丈夫よ、蜘蛛の毒で恍惚状態に陥るから」
「そっりゃ、学校のアイドルと性交渉ってなったら誰でも恍惚状態に……イッテー!
殴んなよ、あこ!!
みんなそう思ってるに決まってるだろー、なーとよき!」
突然矛先をむけられたとよきは携帯を見たまま
「とよきもそう思ってるの?」
あこに聞かれると、「俺は思ってねーけど」と態度も白々しい
「あ、キッタネー!自分だけ硬派ぶりやがって」
「ナル、顔がかわいかったらええの?
見栄えのいい女っていう入れ物やったら、中身なんかなんでもいいってこと?」
言い方が冷たくなってしまって、慌てて笑顔を取り戻した
「ナル、サイテー」
きわめて明るいテンションでそう言うと、ナルも微笑み返してくれて、一安心
理一が「うん、バイバイ」と電話を切ると、MJはさっきまで指を行き来させていた紙を折りたたんだ
「ごめん、で、続きは?」
「どこまで話したかしら?」
「えっと……」
「ああ、性交渉をなぜ待った方ががいいかって話ね」
MJは涼しい目を一旦伏せる
「一つ目の理由はさっき言ったとおり
で、二つ目は、やっぱりあなたが大切なものを見落とす運勢にあることよ」
「何を見落としてるわけ?」
「さあ?」
「さあ……って」
理一は眉を寄せた