☆ハイローハート
MJとわかれ、アタシ達の最寄りの駅前まで戻ってくると、あこが自転車を取りに行くのを待っていた
意味もなくあたりを見渡していると、背後から声をかけられる
「こんにちは」
ぱっと振り返ると、今朝手紙をくれた……「国坂くん」
アタシが名前を呼ぶと、強張っていた表情がふっとゆるんだのがわかった
「今度会ったら、って書いたのに……待ち伏せしてしまった
ごめん、迷惑だったら」
アタシは片手を振って「あ、いえ、ああゆう風に丁寧に手紙を書いてもらったのは初めてで、嬉しかったです」と俯いた
――髪型も制服もあなたに似合っています
ストレートに文字にしてもらうと、なんて嬉しくてくすぐったいんだろう
「そう、なら良かった」
笑うと、目がなくなるんだこの人……
いつも自転車ですれ違う時は無表情でアタシ達みたいなうるさい女子高生を毛嫌いしているような雰囲気だったし、今朝だって淡々と渡してめちゃくちゃそっけなく立ち去っていったし……
「モーロ♪アタシ先帰ってよっか?」
「あ、うん、ごめん」
「じゃ、また明日ね!」
ミニスカのあこの足が地面を蹴って、アタシが後ろに乗っていない分軽やかに走り出した
「でさ」
国坂くんが話し出す
「もしいやじゃなければ、名前と……メールアドレスを」
「あ、じゃー赤外線で……って、名前も知らない女に手紙渡したんですか」
「名前知らないから手紙渡したんだけどね」
「諸岡みさきです、だからさっき“モロ”って呼ばれてたでしょ?」
「みさき……なんかもっと、エミリーとかアンナみたいな名前かと思ってた」
「ハーフではありますけど、関西生まれの関西育ちなんですよ」
赤外線をすると、相手の番号とメアドがアタシの携帯にやってくる
――“国坂 隼人”電話帳に登録しますか?
そう聞かれて、決定ボタンを押した
意味もなくあたりを見渡していると、背後から声をかけられる
「こんにちは」
ぱっと振り返ると、今朝手紙をくれた……「国坂くん」
アタシが名前を呼ぶと、強張っていた表情がふっとゆるんだのがわかった
「今度会ったら、って書いたのに……待ち伏せしてしまった
ごめん、迷惑だったら」
アタシは片手を振って「あ、いえ、ああゆう風に丁寧に手紙を書いてもらったのは初めてで、嬉しかったです」と俯いた
――髪型も制服もあなたに似合っています
ストレートに文字にしてもらうと、なんて嬉しくてくすぐったいんだろう
「そう、なら良かった」
笑うと、目がなくなるんだこの人……
いつも自転車ですれ違う時は無表情でアタシ達みたいなうるさい女子高生を毛嫌いしているような雰囲気だったし、今朝だって淡々と渡してめちゃくちゃそっけなく立ち去っていったし……
「モーロ♪アタシ先帰ってよっか?」
「あ、うん、ごめん」
「じゃ、また明日ね!」
ミニスカのあこの足が地面を蹴って、アタシが後ろに乗っていない分軽やかに走り出した
「でさ」
国坂くんが話し出す
「もしいやじゃなければ、名前と……メールアドレスを」
「あ、じゃー赤外線で……って、名前も知らない女に手紙渡したんですか」
「名前知らないから手紙渡したんだけどね」
「諸岡みさきです、だからさっき“モロ”って呼ばれてたでしょ?」
「みさき……なんかもっと、エミリーとかアンナみたいな名前かと思ってた」
「ハーフではありますけど、関西生まれの関西育ちなんですよ」
赤外線をすると、相手の番号とメアドがアタシの携帯にやってくる
――“国坂 隼人”電話帳に登録しますか?
そう聞かれて、決定ボタンを押した