☆ハイローハート
途中でちひろとはバイバイした

……彼女は、デートらしい

『彼氏おるんかいッ!』ってつっこんだのは言うまでもないのだけど
彼氏おるのに、ハンカチ落とし作戦しようとしてたんかい!っとむしろ面白かった

三人でブラブラ歩いていると、看板に「ピアス★お友達と一緒にあけると30%OFF」と書いてある

「あこ、ピアス!ピアスあけよ!!」

「ほんとだ、安いね~」

「MJもあける??」

「嫌よ、穴があくのよ?」


*****


1時間後には、あこもアタシも喫茶店でお冷を耳にあてがっていた

MJは呆れている

もともと左右に一つずつあいていたピアスが、今では二人とも左右に3つずつ

ジンジンするけど、大満足……


「学校は、ピアス禁止って知ってるのあなた達」


MJはミックスジュースを飲みながら肘をテーブルについた

「校則なんか気にしてたらかわいいカッコなんてできひんよ?」

「MJだって、校則よりはスカート丈短いじゃん」

あこがMJの足元を指差して、メロンソーダに乗ったバニラアイスにスプーンをつきさす
アタシはあこと自分の二人分のストローを開封してグラスに差し入れた

「すそがひざにあたると歩きづらいんだもの、利便性よ」

「利便性とか突き詰めていったら、校則なんて守ってられないってこと」

とあこが言うと、MJは「それにしてもあなた達のスカートは短すぎるけれどね」と肩をすくめた

「モロ週末は?」

「そういえば、土曜日にまた理一が来るって言ってたな」

「え?週末だよ??デートとかしないわけ?」

「アタシに聞かれても困るけど、土曜日はデートの約束してないって」

あこは首を何度もひねりながら「おかしな方向にすすんできたなー」って呟いている

MJにいたっては、テーブルについていたひじにあごを乗せてミックスジュースのストローを指でくるくるまわしていた

何かをしている時、彼女は指を動かすのがクセだ


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