☆ハイローハート
「俺、別にみさきみたいな女、タイプじゃねーもん」
……足が前に出なくて、まばたきだけを繰り返していた
「しかも俺、彼女いるし」
「理一はい~よな~
あのさやかが彼女なんだもんな」
「俺のタイプはさやかだし」
……こうゆう会話の時って、とよきは全然参加せーへんよな
妙に静かに凪いだ脳内が、くだらない分析をしている
「ナル、早く告白しねーと、国坂って男に取られんぞ」
「国坂?誰それ」
「みさきに最近言い寄ってる男」
静かに玄関を出て、息を殺しながらドアが閉まる直前
あこの部屋からぬっと出てきたとよきと一瞬目が合った
……ヤバ、気付かれた??
アタシは慌てて非常階段へと向かう
「え?モロどこ行くの?」
ちょうどエレベーターからあことMJが降りてくる
ボー然とそこに立ち尽くすと、あこがアタシの背後に目をやって「とよき……?」と呟いた
――遊園地でとよきの言った言葉が警告灯のように点滅しはじめた
『俺らくらいの男は女を見るとヤリたくなる年頃ってことだよ』
それは、あっという間に
あの日の意味をなくしていく……
「MJ、モロの家に一緒に行ってて、後からすぐ行くから」とあこはアタシとMJの背中を6階にとまったままのエレベーターに押し込んだ
……足が前に出なくて、まばたきだけを繰り返していた
「しかも俺、彼女いるし」
「理一はい~よな~
あのさやかが彼女なんだもんな」
「俺のタイプはさやかだし」
……こうゆう会話の時って、とよきは全然参加せーへんよな
妙に静かに凪いだ脳内が、くだらない分析をしている
「ナル、早く告白しねーと、国坂って男に取られんぞ」
「国坂?誰それ」
「みさきに最近言い寄ってる男」
静かに玄関を出て、息を殺しながらドアが閉まる直前
あこの部屋からぬっと出てきたとよきと一瞬目が合った
……ヤバ、気付かれた??
アタシは慌てて非常階段へと向かう
「え?モロどこ行くの?」
ちょうどエレベーターからあことMJが降りてくる
ボー然とそこに立ち尽くすと、あこがアタシの背後に目をやって「とよき……?」と呟いた
――遊園地でとよきの言った言葉が警告灯のように点滅しはじめた
『俺らくらいの男は女を見るとヤリたくなる年頃ってことだよ』
それは、あっという間に
あの日の意味をなくしていく……
「MJ、モロの家に一緒に行ってて、後からすぐ行くから」とあこはアタシとMJの背中を6階にとまったままのエレベーターに押し込んだ