☆ハイローハート
「出て行って」

「へ??なんで?俺あこに相談のって欲しかったのにィ」

「モロに告白ならしないで」

「え、なんで知ってんの?」

「アタシの友達に手を出さないで」


アタシの後からきたとよきは、黙って自分のカバンを取った

理一は何も関係ないって感じで「機嫌わりーな」って笑ってる


「帰れって、言ってるでしょ」

とよきが「帰るぞ」というと、二人も立ち上がった


三人の背中に「もう二度と来ないでくれる?」と言い捨てた

「え、あこ、俺らに怒ってんの?」

ナルの真剣味のない声すら不愉快で……


「もう、中学生じゃないんだよ
アタシはあんた達みたいな男は嫌い
これ以上一緒につるんで遊ぶなんてイヤ
女と遊びたいなら、合コンで適当な女見繕って」


「ヘイヘイ」

と理一がおどけて靴を履いている

コイツの頭、コンクリートでかち割りたい


三人は玄関を出て、アタシも家を出ると鍵を締めた


「あこはどこ行くんだよ」


ナルが靴をトントンしながら聞いてくるから「モロの家」とそっけなく返答する

「じゃ、俺らもみさきんちに……」

「関わらないでっていってるじゃん……!
アタシにも、モロにも、MJにも、二度と話しかけないで
道で会っても無視するから」

そこまで言われたナルは「え?そんなに?」とさすがに驚いたみたいで理一ととよきと顔を見合わせていた

振り向きざまに「どいて」と理一を突き飛ばすと、アタシは非常階段を降りて行った

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