☆ハイローハート
「あなた達、本当にいつもとテンションが違うけれど、大丈夫?」

MJは淡々とした口調でそう言った


あこを見ても、どこか少し上の空

彼女の頭の中には誰がいるんだろう?
別れた彼氏?
それともロシアンブルー?

……とよきやったら……いいのにな、とよき


「あっ!!!」


とアタシは唐突に大声を出した

「突然大声出さないでよ」

MJは両手で胸を押さえて眉をしかめている

「昨日さ、とよきがいきなり来て……」

そういいかけると、あこが反応した

「とよき?」

「そう、昨日……家に突然とよきが来てな……
あこの彼氏の大学どこだっけ……って」

「え?」

「とよき、あこが別れた事知ってんの?」


……あこは何かを考え込むように指先で唇を触っている

「……昨日とよきが家に来て……
このあざ見られた」

「マジで!じゃあ、その後こっちに来て男の大学がどこか聞いたんや……」

「え、ちょ、アイツ……」

あこが慌ててカバンから携帯を取り出そうとするも、元彼に折られたことを忘れていたらしく……

「わ!壊れてる!!」

と自分で自分の携帯の無残な姿を見て驚いていた


「はい」


とアタシのスマホを差し出したけど。

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